農と食

泉州水なす

泉州水なすのルーツ

 なすの原産地はインドといわれています。 日本への渡来年代は不明ですが、最古の記録として、奈良時代の書物「東大寺正倉院奉方書」になすを献上したという記録があり、少なくとも1,200年以上前には栽培されていたことになります。

 なすは栽培の歴史が非常に古いため、古くから独自の品種が分化・発達しその土地に合う地方品種の1つとして水なすができました。

 泉州特有の品種で、その由来は定かではありませんが、室町時代の書物に水なすの元になったと思われる「澤茄子」や、また一説には、泉佐野市に残る「日根野あずきに上之郷なす」の諺から泉佐野市上之郷周辺とも言われています。

泉州水なす特徴

 水なすは他の品種に比べて独特な性質をもった品種です。その名の通り水分が多くて柔らかく、あくが少なく独特の甘みを持つため、生でも食べられます。

水なす部会紹介

 水なす部会は、現在166名の部会員で構成されており、年間出荷量は1,362t・販売金額は4億3,447万円となります。(令和4年度実績)

 出荷時期は12月頃から加温栽培が始まり、3月~8月がハウス栽培・5月~11月が露地栽培となります。

 「泉州水なす」で地域団体商標登録をとっており、特に水なすの浅漬けは絶品で泉州地域の特産品となっています。又、水なすはあくが少ないので生食でのレシピも多くなっています。